今日は、シャンプーの仕方、方法について理容師のワタシが個人的な視線で書いてみます。
テレビで、正しいシャンプーの方法というのを見ることがあります。
多くの場合、シャンプーに入る前、お湯でしっかりすすいでからシャンプーすることを勧めています。
すすぎを3分間してからシャンプーしましょう、というものも見かけます。
本当にそうなの?
ワタシは思うんです。
髪の長さですすぎの時間が違ってくるので、すべての方が一応に同じ時間が必要ではないはずです。
『すすぎ』だけで髪の汚れの7~8割は落ちてしまうので、シャンプー前のすすぎは重要と紹介しているケースもよく見かけます。
確かにそうかもしれません。
でも、ワタシは違和感を覚えています。
すすぎだけでほこりなどの汚れは落ちるでしょう。
そのことで、汚れの7~8割が落ちるという表現になっているのだと思います。
でも、シャンプーの目的はほこりを落とすことだけではありません。
シャンプーの目的は何?
シャンプーの目的を考えてみましょう。
シャンプーで落としたいのは、ホコリや、時期によったら花粉ということもあるでしょうが、本当に落としたいのは皮脂などの脂汚れじゃないでしょうか?
ベタついた髪は清潔感もないし、スタイリングもままなりません。
べたつきの原因は皮脂です。
この皮脂汚れはお湯だけでは落ちません。
シャンプーの界面活性剤と皮脂が混じることで、脂が浮きます。
それを洗い流すことでベタつきなどが解消されるのです。
ならば、『すすぎ』は重要ではないのか?
決してそうではありません。
『すすぎ』は重要です。
ただ、十分なすすぎが必要なのは、シャンプー前ではなく、シャンプーの後だとワタシは考えているのです。
皮脂と交じり合った界面活性剤をしっかりとすすいで落とす。
ほこりを落とすシャンプー前よりも、界面活性剤を流すシャンプー後のすすぎが大切なのです。
シャンプーのすすぎ残しがあると、界面活性剤が皮膚に残ることになります。
それが痒みの原因になることもありますし、においの原因になることもあります。
また、すすぎのこしがあると、頭皮のトラブルのもとにもなりかねません。
シャンプーのすすぎのこしがあると、先に書いたように痒みの原因になったり、湿疹ができたりすることも考えられます。
これが、すすぎに時間をかけるなら、シャンプー前よりも、シャンプー後、そう考える理由です。
では、シャンプー前のすすぎはどの程度が必要なのか?
ワタシの持論では、髪がしっかりと濡れる程度で十分です。
シャンプー後のすすぎもそうですが、髪が長ければ長い時間が必要になるし、短ければ短時間で済みます。
要は、髪がしっかりと濡れてシャンプーの下地ができればそれでいいのです。
最後に、とても大切なことを書いておきます。
シャンプーで洗うのは髪ではなく頭皮です。
頭皮を洗うことがシャンプーの一番大切な目的です。
頭皮をしっかりと洗えば、ロングヘアーでない限り、自然と髪も洗うことになります。
シャンプーを泡立て、頭皮をしっかりと洗い、しっかりと流す。
シャンプーで大切なのは、こんな工程です。
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