京都市左京区一乗寺にある臨済宗のお寺、圓光寺。
近くの詩仙堂には何度も来ているのに、実は初めて訪れました。
紅葉の季節は賑わうらしいのですが、この日は訪れる人が少なく
ゆっくり拝観できました。
拝観料を払い境内に入ると、すぐ目に入るのがこの水琴窟。
左に写っている竹に耳を近づけると、地中深くに吊るされた竹炭が、
風によってこすれ合うような音色が聞こえてきます。
少し湿ったようなその不規則な音色は、心を落ち着かせて
くれるように感じます。
水琴窟の音を聞いていると、お寺の奥から「ビシッ」という音が聞こえてきます。
最初は何の音なのか分からなかったのですが、それは奥のお堂から
聞こえてきます。
奥に進んでいくと少しだけ見えるお堂の中で、修学旅行の学生さんでしょうか、
座禅を組んでいて、その音は警策(きょうさく)による音だったのです。
ビシッ
ビシッ
という音を聞くと、自分が座禅を組んでいる訳でもないのに体が引き締まり、
ここが臨済宗のお寺なんだと認識させてくれるのでした。
引き締まった空気の中、お堂の中に入り赤い毛氈越しに見る庭には、
新緑の木々が並び、目にも心にも気持ちの良い緑の空間が広がっていました。
それにしても、大好きな建仁寺を始め、臨済宗のお寺の庭は素敵な所が多いですね。
春や秋の行楽シーズンをはずして、ゆっくりと訪れることをおすすめします。
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