今日は、ダイキン業務用エアコンの『A3 エラーコード』の修理を自分で行ったときのことを書いてみます。
先日、当店のダイキンの業務用エアコンの冷房が効かなくなり、リモコンの液晶画面を見ると「A3」という見慣れないエラーコードが表示されていました。
なんとか自分で直せないものかと悪戦苦闘しながら分解と掃除を試みたのですが、ワタシ自身の体調不良につながるとは夢にも思っていませんでした。
そんなドタバタの修理劇と、修理をしている時に熱中症になっていたようで、作業時間が3時間超えとなった顛末です。
突然のエアコン停止!入れ替えて5年でまさかの「A3エラー」
エラーが発生したのは、まだ本格的な暑さが始まる前の5月終盤のことでした。
その日は気温自体はそこまで高くなかったのですが、湿度が高い日でした。
土曜日の夕方にお客様の波が引き、店内でタオルの片付けや床の掃き掃除といった雑用をしていたのですが、なんだか室内の空気がもわっとしていて、ジワリと汗がにじんできます。
「おかしいな、エアコンを切った覚えはないんやけど……」
そう思いながら壁のリモコンをチェックしてみると、「エラーコード:A3」と表示されているではありませんか。
その時の様子が下の写真です。

「えっ!? うそやろ? 入れ替えてからまだ5年ほどしか経ってないのに、なんで壊れるんや……」
正直なところ、かなり焦りました。
というのも、以前に24年間使っていた古いタイプのエアコンは、長年の使用の中で一度コンプレッサー(冷媒を圧縮する心臓部の部品)が故障したことはあったものの、こんなエラーメッセージを出して止まるようなことは一度もなかったからです。
ちなみに、24年間がんばってくれた古いタイプがこちらです↓

そして、2020年7月に入れ替えた現在の新しいエアコンがこちらです↓

「またコンプレッサーの故障やったら修理代はいくらになるんやろう……」と、頭の中で計算がぐるぐると回り始めました。
しかし、ここでふと思い出したのです。実は当店のこのエアコン、導入時に少し特殊な契約形態になっておりまして、5年間の長期保証がついていたのです。
入れ替えたのが2020年の7月ですから、今年の5月といえばギリギリ保証期間内。
このことに気づいた瞬間、心強くなったのでした。
ただ、保証があるとはいえ、その時の時刻は土曜日の午後6時。
今からダイキンのサポートや業者さんに修理を依頼したところで、今日中に来てくれるとは到底思えません。
しかも、翌日の日曜日は朝一番から予約が埋まっている状態。
このままエアコンが動かない状態でお客さんを迎えるわけにはいきません。
なんとか自分で修理できないか、調べることにしました。
原因は「ドレン」?自分でできるか調べてみた
まずは「エラーコード A3」について検索してみました。
ダイキンの公式サイトの情報によると、このA3エラーというのは「室内機内のドレンパン(冷房の際に出る結露水を受け止めるトレイ)の水位が異常に上昇し、フロートスイッチ(水位を検知して作動する安全装置)が働いたため、運転を緊急停止した状態」なのだそうです。
つまり、エアコン内部で発生した水がうまく外に排水されずに溜まってしまい、溢れそうになっているということですね。
原因としては主に以下の2つのケースが考えられるようでした。
- 排水を行う「ドレンポンプ」自体が機械的に故障して動かなくなっている場合
- ホコリや汚れが排水口やポンプの吸い込み口に詰まり、水が流れなくなっている場合
もし前者の「ポンプ自体の故障」であれば、部品の交換が必要になるためワタシたち素人ではお手上げです。
大人しく業者さんを呼ぶしかありません。
しかし、もし後者の「ホコリや汚れによる詰まり」であれば、その汚れを取り除いて内部を綺麗に掃除してあげれば、また元通りに動いてくれる可能性が高いわけです。
「掃除だけで済むんやったら、自分でもできるんちゃうか?」
さらに調べてみると、エアコン内部の分解には特別な工具は必要なく、一般的なプラスドライバーが1本あればカバーやトレイを取り外すことができそうなこと。
日曜日の営業を無事に迎えるためにも、「ともかく一度、自分でできるところまでやってみよう」と腹をくくりました。
水抜きで大惨事!想像以上の水が噴き出す
作業を始めるにあたって、まず最初に行わなければならないのが、ドレンパンの中にたっぷり溜まっているであろう水を排水することです。
調べてみると、ドレンパンには最大で2リットルほどの水が溜まっていることがあるらしく、大きめのバケツを用意して慎重に臨むことにしました。
エアコンの底面を確認すると、発泡スチロールでできた本体の隅に、黒くて丸いゴムの排水キャップがはまっています。
このキャップを抜けば、溜まった水が一気に流れ出てくる構造になっています。
そのキャップがある部分がこちらです↓

いよいよこの黒いキャップを取り外しにかかります。
ところが、水漏れを防ぐためにかなりキッチリとはめ込まれていて、指でつまんで引っ張ってもびくともしません。
素材が発泡スチロールなので、あまり強引に力を入れすぎると、発泡スチロール自体がバキッと割れて取り返しのつかないことになる恐怖感があります。
最初は片手でジワジワとキャップを外しながら、もう片方の手でバケツを構えていたのですが、硬すぎて外れません。
仕方がないのでバケツを一度置いて、両手を使ってしっかりとキャップを掴み、慎重に力を込めて引っ張ることにしました。
すると次の瞬間……!

「うわっ!」
ゴム栓が抜けたと同時に、想像を超える量の水がドバドバと真下へ向けて噴き出してきました。
慌ててバケツを差し出したものの、両手で作業していたため反応が遅れ、床が一瞬にしてびしょ濡れになってしまったのでした。
その時の床の惨状がこちらです……↓

本当に焦りました^^;
お客様用のセット椅子をあらかじめ横に移動させて避けておいたから良かったものの、もし椅子の真上でこんなことが起きていたらと思うと、ゾッとします。
ドレンパンを外してみると……そこには「スライム」が
なんとか排水を終え、いよいよエアコンの化粧パネルを取り外し、問題のドレンパン(水受けトレイ)を分解していきます。
ビスを数箇所外し、発泡スチロール製のドレンパンを下に引き抜くようにして取り外しました。
外したドレンパンの全体像がこちらです↓

このドレンパンは、周囲がぐるりと溝になっていて、冷房運転時にアルミフィン(熱交換器)から垂れてくる結露水を集める仕組みになっています。
下の写真の赤い線で囲った部分が、その水が溜まる溝ですね。

この溝の中を観察してみると、茶色い泥のような不気味な汚れがべっとり付着している部分を見つけました。
その接写写真がこちらです↓

エアコンから吸い込んだ空気中のホコリやなどが、冷房時の水分と混ざり合い、雑菌が繁殖してドロドロのゼリー状に変化したものだそうです。
エアコンのメンテナンス業界では、この汚れのことを『スライム』と呼ぶのだそうですね。
この泥の塊のようなスライムが、ドレンパンの底から水を吸い上げるドレンポンプのストレーナー(吸い込み口のフィルター)にべったりと付着して、完全に目詰まりを起こしていました。
そのせいでドレンパンの水位が上昇して、安全装置のフロートスイッチが作動したというわけです。
原因がはっきりと特定できたことで、ひとまず安心しました。
ドレンポンプ自体の故障ではなく、単なるスライムの詰まりであれば、ここを綺麗に掃除してあげれば直るはずです。
ドレンパンをブラシを使って溝の隅々までこびりついた茶色い汚れを洗い流しました。
体調に異変?上を向き続けた代償と襲いかかる吐き気
ドレンパンの洗浄を終え、あとは元通りに組み立てていくだけなのですが、実はこのドレンパンの写真を撮影している少し前から、ワタシ自身の体に異変が起きていました。
脚立に乗って、天井の狭いエアコン内部を見上げる姿勢をずっと続けていたからか、首から肩にかけて尋常ではないコリとハリを感じていたのです。
「ちょっと気持ち悪い……」
その程度ったのが、急に吐き気がこみ上げてきました。
以前、車で信号待ちをしている時に後ろから車に衝突されたことがあります。
俗にいうオカマです。
それ以降、首と肩回りがおかしくて、特に、疲れが溜まってくると、首を左右に振るのが困難になり、ひどいときには吐き気がしてきます。
ブログのネタとして絶好の展開だったので本当はもっと細かく写真を撮りたかったのですが、この辺りからはカメラを持つ余裕すら一切なくなってしまったのです。
蒸し暑い店内で作業をしていたので、途中でTシャツ1枚になり、汗をだらだらと流しながら格闘していたのですが、その汗が目に入って痛むほどでした。
上を見上げるたび、吐き気が襲ってきて、作業を中断しては床にゴロンと横になって休憩を挟む、ということを繰り返しました。
「でも、今ここで作業をやめてしまったら、明日の営業ができひん……」
気力を振り絞り、どうにかドレンパンをはめ込み、配線を元通りに接続して、カバーを取り付けました。
最後の力を振り絞って撮影したのが、画面上部にわずかに排水ポンプが写り込んでいるこちらの写真です。

組み立てが全て完了し、片付けを終えて時計を見ると、すでに夜の9時を回っていました。夕方の6時から始めて、実に3時間以上の格闘だったことになります。
中華料理が食べられない……救世主「OS-1」の奇跡
ワタシがあまりに悲壮な顔をして作業をしていたので、奥さんも手伝ってくれていました。
そのせいで、晩ご飯を作る時間がなくなってしまったため、出前を頼んでくれました。
届いたのは中華料理で、ワタシの大好物である回鍋肉(ホイコーロー)もありました。
しかし、お腹は空いているのに、食べ物の匂いを嗅ぐだけで吐き気が増し、箸をつけることができませんでした。
結局、一口も食べられないまま、なんとかシャワーを浴びて、そのままベッドになだれ込みました。
しばらくして、心配した奥さんが寝室に入ってきて、「これ、少しでもいいから飲み」と冷えたペットボトルを手渡してくれました。
それが、所ジョージさんのテレビCMでおなじみの『経口補水液 OS-1(オーエスワン)』だったのです。
「OS-1か……普段飲むと全然美味しくないやつやな」と思いながら、一口含んでみました。
すると驚いたことに、ものすごく美味しく感じられたのです。
体に染み渡るようにゴクゴクと喉を通ります。
この手の飲み物は、体が脱水状態のときほど美味しく感じられると言いますが、まさにその通りの状態だったわけですね。
ボトルを半分ほど飲んで、再び横になりました。
すると、飲んでから15分ほど経った頃でしょうか。
あれだけ体の芯を支配していたムカムカと吐き気が、霧が晴れるようにスッキリと消え去り、体に力が戻ってくるのを感じたのです。
「これはすごい!」と感動し、残っていたOS-1を一気に飲み干しました。
その時、ようやく「エアコン修理に夢中になるあまり、蒸し暑い密室の中で脱水症状を起こし、軽度の熱中症になっていたんだな」と自覚したのでした。
炎天下の屋外だけでなく、日差しが遮られた室内や、夜間の作業であっても、湿度が高くて汗を大量にかき、水分補給を怠れば、いとも簡単に熱中症になってしまうのだと、身をもって思い知らされた瞬間でした。
まとめ:無事に動いたエアコンと、自力修理の注意点
まだ胃がびっくりしている感覚があったので、その夜は何も食べずに朝までじっくり眠ることにしました。
そして翌朝、目が覚めると、昨夜の体調不良が嘘だったかのようにすっきりと元気な体に戻っていました。
恐る恐るエアコンのリモコンを操作して冷房スイッチを入れてみると、心地よい冷たい風が勢いよく吹き出してきました。
エラーコードが表示されることもなく、問題なく稼働してくれました。
おかげさまで、日曜日の営業も、快適な室温の中でお客様を無事にお迎えすることができ、忙しい一日を乗り切ることができました。
熱中症という痛い目には遭いましたが、結果的にエアコンは完全に復活し、エアコン修理にかかる高い技術料や出張費を節約できただけでなく、「室内熱中症の怖さ」を身をもって勉強できたので、今となっては非常に良い経験になったと思っています。
最後になりますが、今回ワタシが試したエアコンの分解やドレンパンの取り外しは、内部の繊細な配線や発泡スチロール製のデリケートな部品を扱うため、一歩間違えるとさらに大きな故障や破損を招く危険性があります。
また、万が一電装部に水がかかってしまえばショートや漏電の原因にもなりますので、基本的にはプロの業者さんにお任せするのが一番安全かと思います。
もしご自身で試される場合は、完全に自己責任での作業となりますので、くれぐれもご注意くださいね。
そして作業の際は、ワタシのように夢中になりすぎて水分補給を忘れることのないよう、OS-1を手元に置いて、こまめな休憩を挟みながら行うようにしてください^^
以上
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