今日は、ヒゲや産毛を剃るときに使うカミソリについて書いてみます。
カミソリには1枚刃、3枚刃、5枚刃など、刃の枚数が違うものが存在しますね。
数あるカミソリの中で、しっかりと深剃りするのに適したものはどれなのか?
これをプロ目線で解説していきます。
下の写真は、営業で使用しているカミソリです。
上のカミソリは『1枚刃のレザー』。
下のカミソリは『3枚刃の安全カミソリ』。
本体の形状が違っているのは、使用する刃の形状が違うからです。
その刃だけを取り外した写真を貼ってみます。
形状がまったく違いますが、二つともヒゲを剃る目的で使います。
上の1枚刃を、四角い枠に3枚取り付けたものが、3枚刃の安全カミソリと考えていいでしょう。
この2種類のカミソリを使い、ヒゲや産毛を深剃りしたい場合、どちらのカミソリが向いているでしょうか。
刃が1枚だけのカミソリか、3枚ついているカミソリなのか?
形状で考えた場合、3枚付いているほうが簡単に深剃りできそうな気がしませんか?
このように、刃が3枚もついているわけですから、一度皮膚の上を通らせるだけで、1枚刃で例えるなら、3回剃ったことになります。
理屈上は、このようになりますよね。
だがしかし!
深剃りという目的であれば、1枚刃のほうが向いているのです。
その理由は、刃が(直接)切る対象物に当たるから。
以下に、その説明をしていきます。
例として、紐を切ることを想定してみましょう。
カッターや包丁のように刃が直接紐にあたるものを使うことはあっても、安全カミソリで紐を切ろうとは思わないはずです。
切ろうと思う対象物が刃物に直接触れることで、スパッと切れるのは理解してもらえると思います。
これと同じ理由で、ヒゲや産毛を深剃りしたい場合も、1枚刃が向いているのです。
答えは出ましたが、刃が直接肌に触れないでヒゲが剃れるわけがない。
と考える人がいるかと思うので、3枚刃の構造を詳しく見てみましょう。
元々は1枚ずつの刃を枠に固定させているのが安全カミソリの構造です。
この構造は、4枚刃でも5枚刃でも同じです。
話がそれますが、3枚より4枚、4枚より5枚のほうが、理論上は深剃りできるのかもしれません。
でも、ワタシは大差ないというか、差を感じられません。
話を元に。
上の写真の赤い丸でかこった部分をアップにしてみましょう。
金属の枠があり、そこに3枚の刃が固定されています。
この金属の枠の厚みの分、皮膚との間に隙間ができます。
赤い線で引いた金属の幅の分だけ、刃が皮膚から離れることになります。
このため深剃りという意味においては不利になるのです。
でも安全カミソリは、刃が理想的な角度に取り付けられていて、ヒゲや産毛を剃るとき、痛くなりにくいように設定されています。
また、3枚刃や5枚刃の場合、肌への接地面が広くなるため、刃の枚数は多いのに肌への当たりは優しくなっています。
一方、一枚刃は、慣れないと使いにくく、切ってしまう可能性が高くなります。
そして、一枚刃は直接肌に触れるため皮膚への負担が強くなるという面があります。
このため、肌が弱い人や、すでに肌荒れしている人の場合、深剃りできるという利点はありますが、あまりオススメしません。
カミソリの構造だけを見ると、刃が多いほうが深剃りできるように感じるものの、実は1枚刃のほうが深剃りできるということを説明してみました。
以上
東大阪の理容室
オーパ21の前田でした
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