満月の夜に蛍の写真を撮る。
これまで数年撮ってきたなかで、初めての経験なので、シャッタースピードや絞りなどの露出の紹介もしてみたいと思います。
ここ数年6月の恒例行事となっているのが蛍を見に行くことでして、今年は気温が低そうなのと、先に書いた満月だということが気になるものの、午後1時過ぎに出発しました。
蛍が飛び始めるのは午後8時頃。
それまで時間がたっぷりあります。
そんなことで、途中、寄り道したのが『ザ・ファームユニバーサル』。
ここは園芸の会社で、広い敷地に多くの植物が販売されていて、レストランも併設されています。ここで遅い昼ご飯をとるために立ち寄りました。
以前にも来たことがあったのですが、この日は平日にも関わらず、多くの女性でにぎわっていました。
圧倒的に女性が多いのがうなずける店内の雰囲気がありまして、おじさんは少々肩身が狭い気分になってしまいます。
お腹を満たしてからも、まだ時間がある。
そんなことで、目的地の能勢に行く途中に立ち寄れる妙見山に向かってみました。
ウネウネと続く山道を登り妙見山上の駐車場に向かいました。
しかし、頂上に到着した時は、残念ながら、駐車場がクローズしていて入れないのでした…
あとで調べてみるとリフトは午後四時に終了してしまうよう。
以前見たことのあるリフトから見るあじさいが見られなかったのは残念でした。
少し時間が早いものの、カメラのセッティングを余裕をもってできるし、目的の能勢に向かうことにしました。
駐車場に車を停め、いつもの場所に行ってみたところ、川の様子が昨年とは一変していたことに驚きました。
護岸がコンクリートの建築資材で固められ、川底は四角く区切られたスペースにネットが張られ、その中に石が並べられ、草がまったくなくなっていたのです。
愕然としました。
これだと蛍は飛ばないだろうとしか思えません。
ひょっとしたら、昨年、関西空港の連絡橋に船が衝突した、あの台風の被害があったのかもしれません。
たまたま犬の散歩で通りかかった方に話を聞いてみました。
「川の様子が変わってますけど、今年は蛍飛んでますか?」
「蛍? 蛍なんか飛んでるんかな」
目が点になりましたが、知らない人もいて当然。
聞く人を間違ったようでした(^▽^;)
川の様子で判断すると、蛍がいたとしても少ないはず。
そんな理由から、場所を移動することにしました。
過去に何度か蛍を見たことのある場所に移動して、カメラをセッティング。
三脚にカメラを据え、レリーズを装着します。
ちなみに、ワタシが使っているのはキヤノン純正ではなく、サードパーティーのケンコーのレリーズです。
これで、キヤノン EOS 6Dと6D マーク2の両方で使用可能です。
気温が下がっていくのを感じつつ、本を読みながら暗くなるのを待ちました。
やがて20時近くになった頃。
一つ二つと、蛍の黄色い光が見え始めました。
いつもなら時間の経過とともに蛍の数が多くなります。
しかし、気温が低いのが影響しているのでしょうか、そんな気配が感じられません。
そして、20時10分頃、ストロベリームーンと呼ばれる満月が顔を出しました。
蛍を撮影する際、長時間露光を行います。
そうなると、満月の明るい光が邪魔になるんじゃないかと予想しました。
その予想が当たっていることを写真でお見せしましょう。
撮影モード:マニュアル露出
絞り:5.6
シャッタースピード:30秒開放
ISO:3200
月の灯が当たる場所と、当たらない場所の明暗の差が強くなってしまいます。
満月の光って、長時間露光すると、けっこう明るくて、月光が当たる場所は昼間のような明るさになり、当たらない場所は暗く写ってしまうのです。
これはこれで不思議な雰囲気の写真になるものの、今回は肝心の蛍が少ないため、インパクトに欠けてしまいます。
露出を変えて撮ってみたのが下の写真です。
撮影モード:マニュアル露出
絞り:13
シャッタースピード:30秒開放
ISO:4000
露出は確認できたものの、肝心の蛍が増えません。
1時間ほど蛍の数が増えるのを待ちましたが、そんな気配はなく、おまけに肌寒い感じから、寒いに変わってきたので、蛍の撮影を終了することにしました。
河川改修が行われていた場所に、来年、蛍が戻って来ることを祈りつつ、帰路についたのでした。
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