コテパーの紹介を、このブログで始めてしたのは2013年2月でした。
ということは、
2014、2015、2016、2017、2018、2019、2020、2021
8年半ほど前のことになります。
当時のコテパーを見返すと、改善したい点が多くあり、恥ずかしくなります。
コテパーにおいて、髪に熱を入れて癖をつける。
この基本的なことに変わりはありません。
薬剤に関しても、自分の技術と、表現したいヘアースタイルを作るのに適したものを見つけてからは、大きな変更はしていません。
変わったのは、試行錯誤によって表現可能な幅が広がったこと。
ただしこれは、髪質によって可能・不可能があるため、すべての方に提供できるものじゃないことは付け加えておきます。
ワタシの年代の理容師さんは修業時代に『コテ・アイロン』を使ったパンチの全盛期でして、経験は豊富なのです。
しかし、これが足かせになり、そこから抜け出せない呪縛がありました。
その呪縛とは、『きれいに巻きたい』呪縛。
きれいに巻くと、きれいなカールが出る。
当たり前のことで、そうするために、きれいに巻くのです。
きれいに巻くと、画一的な仕上がりになりますが、スタイリング剤を使うと髪は動いてくれるし求めていたものになるのです。
しかし、求めているものがもっとラフなイメージだった場合、きれいに巻くことが邪魔をしてしまうのです。
ラフで動きに変化を付けたい場合、アイロンを変えてみたり、2剤を塗布する前に、ロッドを巻いたりと試行錯誤を繰り返してきました。
これらの工夫で一定の効果は見られたものの、もう一つ上をいきたいと思うようになっていました。
この解決法として試してみて、『良いやん♪』と思えたのが、アイロン操作できれいに巻かないこと。
勘違いしてほしくないのは、手を抜くという意味ではありません。
ラフで動きのあるヘアースタイルをコテで作る場合、『ゆる巻きコテパー』・『グズグス巻きコテパー』が効果的なんです。
具体的には熱の入れ方なんですが、これは感覚的なものなので、文字で伝えにくいのです。
熱の入れ方の工夫なんて、多くの理美容師さんが、特に意識することなく行っているはずです。
髪が立ちやすいところと寝るところ、密度が少ないところと多いところなど、自然と行っています。
ただし、コテパーマで基本的な、熱をしっかり入れるという部分において変化をつけることは難しいのです。
あえて熱を入れすぎなようにする勇気。
プロにしかわからないことですが、かなりドキドキします。
実のところ、初めて来店された方にリスエストされてもお断りします。
何度か施術させていただき、髪質やダメージの程度などを把握してからじゃないとできません。
その『ゆる巻きコテパー』の施術後がコチラの写真です
グズグズ巻きですが、最低限の熱が入っています。
プロなら、このあたりを分かってもらえるかも思います。
酸化はしっかり行います。
最初にブロム酸を使い、シャンプーの前にオキシの2剤も使います。
ワタシはケミカルに詳しくありません。
なので、詳しい話を教えてくれと言われても答えられません。
経験上、これが適していると判断して行っています。
シャンプー後、スタイリング剤は使わず乾かした状態が下の写真です。
くせ毛風な流れと動きがあり、スタイリング剤を使わなくても動きに幅が出ました。
ゆる巻きコテパー
コテパーだけじゃなく、技術は経験の積み重ねで変化していきます。
変化の余白はまだまだあるので、今後も変化していきます。
最後に、コテパーを希望される方に、必ず知っておいてほしいことを書いておきます。
コテパーマは髪質を選びます
残念ながら、コテパーは髪質を選びますので、以下の一つでも当てはまる場合、施術をお断りする場合があります。
- 猫毛と呼ばれるような柔らかい髪
- 毛染めやブリーチによって傷んだ髪
- パーマ・縮毛矯正によって傷んだ髪
- 短すぎる髪(5センチ以下)
- 長すぎる髪(15センチ以上)
コテパーマの賞味期間
アイロンパーマの賞味期限は通常2か月~3か月程度ですが、髪質や髪のコンディションによって左右され、髪質やパーマのかけかたにより、1か月程度で取れるケースもあります。
コテパーマの施術間隔
髪の体力を温存するため、毎月の施術はしておりません。
最低でも三か月は空けていただきます。
髪の体力が落ちてくるとパーマがかからなくなるので、これは良い結果を出すために必要な髪の休息期間です。どうかご理解ください。
コテパーマ後の髪の手入れについて
普通のパーマであってもアイロンパーマであっても、日々の手入れ・セットは、絶対に必要です。
コテパーマは、スタイリングを楽にすることは出来ますが、セットレスにするものではありません。
以上
東大阪のヘアーサロン
オーパス21の前田でした
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