兵庫県朝来市に『日本のマチュピチュ』と称される石垣だけが残る城跡がある。
城の名は『竹田城』。
今のように多くの人が知るようになる前の2009年に行ったことがある。
その時は山の中腹まで自家用車で行くことが可能だった。
訪れる人はほとんどなく、駐車場から頂上に歩いていくルートで人とすれ違うことなく城跡までたどり着くことができた。
この城跡を見るため早朝に家を出た。
ゆっくり見て回っても時間が余ったので、事前に調べておいた『白井大町藤公園』に足を運んだ。
時間が余り「ついで」でに行ったのだが、予想外の見事な藤に驚き、その情景が薄れることなく記憶に残り、時が経つごとに、さらに光を帯びているようにさえ感じる。
このように感じるのは年齢も影響しているのだろう。
あと何回藤の花を見られるのだろうと思うと焦燥感や渇望感を感じだし、初めて見た光景の記憶を研ぎ澄ましているのかもしれない。
趣味の写真で好きな被写体の一つが花であり、ここ数年、桜と同様に藤の花を撮ることが特に楽しくなっているのも、渇望感からくるものかもしれない。
3年ぶりに開催された白井大町藤公園
さて、「白井大町藤公園」である。
コロナの影響で2020年、2021年と2年続けて開催されなかった。
しかし2022年は感染対策を行いながらが開くと公式サイトで知り、2022年度閉園の一日前に訪れることができた。
同行した家族の話によると、今年、何度かテレビで見たという。
その影響だろう、SNSで情報を集めていると、大変な混雑で、駐車場に入るだけで数時間待つ状況になっていた。
満開のタイミングが3年ぶりに何の制限もないゴールデンウィークと重なったこと、さらに晴天が続いたことが混雑に拍車をかけたのは明白である。
そのゴールデンウィークが終わり、落ち着いたタイミングで行けたのは幸いであった。
駐車場に入るためずいぶん遠回りをさせられたが、待ち時間なく駐車場に車を停めることができた。
見事に手入れされた藤は2009年と同じように長く成長し、幼子でも手が届くほど伸びている花もある。
藤園の奥に畑に水を送る「大町大池」という貯水池がある。
白井大町藤公園は低い山に挟まれた谷地のような場所にあり、その両側にある山にわたって堤防を作り水を貯めている。
その堤防の上に鯉のぼりが泳いでいるのは2009年と同じ光景だった。
一つ残念だったのは「曇天」のため、キラキラ輝くような藤に見えなかったこと。
しかし、あまりに天気が良いと影が強く出て写真を撮るのが難しくなることもある。
道中、雨が降っているところもあり、そのため風もあったので、風に揺れる藤をみることもできた。
長い房を持つ藤でなければ、このような光景は見られないので、これはこれで美しい光景だった。
一部の花はまだつぼみを付けているものもあり、まだ十分見ごたえがある。
商売として考えるなら、ギリギリまで開催期間を延ばすことを考えるだろう。
しかし、すでに花の盛りを過ぎたということで、この翌日で閉園する潔さに感服する。
もったいないと思ってしまうが、花が残っているうちに花摘みをして、来年に備えるのだろう。
来年は、マスクなしで藤の香りを感じながらお弁当を食べたいものだ。
一年を通して世話をしている方々に感謝しながら藤園を後にした。
以上
東大阪のヘアーサロン
オーパス21の前田でした
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